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2016年6月

7月のお菓子教室日程です

梅雨ながら、時に真夏のような暑い日もやってきますね。
もう来月は夏なんだとおもうと、時がたつのは早すぎる!!と思います。
夏になるとパティスリーさんたちは、もう百貨店のカタログ用にクリスマスケーキの撮影も入ってくるでしょうしね。
でも、やっぱり夏は夏らしいものを作ったり食べたりしたいですね。

7月はすこし盛りだくさんではありますが、私自身が正直に食べたいもの、作りたいものをご紹介したいと思います。
やっぱりこの時期がきたら、このお菓子食べたいよね、というのもありますし、いろいろな方と出会ったり美味しいものをたべて刺激をうけたものから、新たに作ってみたいなと思うものを新作に活かしています。

今月は前半に少し余裕があったため、お菓子の構想に時間をかけられました。
いつも1日1日がその日のことで精いっぱいになってしまいがちだったのですが、たまにはじっと「考える」時間が必要だな、と感じました。

さて、前置きが長くなりましたが7月お菓子教室のメニューと日程のご案内です。
★6月レッスンはこちらでお知らせ&募集しています★

【お菓子教室の問い合わせ・お申込みについて】
masa@sweet-cafe.jp(下園)
※3日間たってもお返事がない場合はお手数ですが、このブログのコメント欄にコメントください。
※場所は東京都世田谷区です。

【お菓子教室の案内について】

毎月のレッスン案内はまぐまぐのメールマガジンで配信しています。
登録はこちらから

もしくは、メールで直接送ることも可能ですので、ご希望の方はその旨ご連絡ください。
masa@sweet-cafe,jp(下園まで)

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【新作 キャロットケーキ】

お菓子教室では初めてのアメリカンスイーツの登場です。
今までフランス菓子の他にドイツ菓子、イタリア菓子、ウィーン菓子は登場していましたが、アメリカのお菓子は初めて。
アメリカンスイーツの中でも好きなお菓子のトップに入り込むのがこのキャロットケーキ。
見かけるとついつい買ってしまいます。実はニンジンの味、というよりはニンジンをはじめいろんな味や食感が混ざり合っている滋味ある感じが好きなのかもしれません。
ニンジン、クルミ、レーズン、スパイスなどを入れて焼いた生地ににクリームチーズのフロスティングをかけて仕上げます。
バターを使用しないので暑い時期でも気軽に作れるお菓子のだと思います。

■キャロットケーキ
■日程
 ・7/24(日)9:00~12:30
※8/5午前希望の方はご連絡ください。

平日レッスンご希望の方は 7/25以降の日程でご相談ください。8月初旬でもOKです。希望候補が多い方が他の方と調整しやすいのでいくつか日程ご連絡いただけると幸いです。

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【夏の詰め合わせレッスン】
※写真は完成次第アップ予定


詰め合わせレッスンはいつも夏以外にやることが多かったのですが、今回は夏をテーマにした焼き菓子詰め合わせを作ります。
クリームチーズを使用したソフトなパウンド生地にドライのパッションを入れたトロピカルなパウンドです。
ドライパッションは初めて使いますが、富沢商店で扱っていたので先日試しに購入してみたら、強い酸味はありませんがトロピカルな風味はしっかり。
今回はパッションに加え他のドライフルーツも合わせて作ります。候補はオレンジ、パイナップル、マンゴーなど。試作しながら何と合わせるか決めたいと思います。

いつもの型より小さなミニパウンド型を2本使います。
ちょっとしたプレゼントに大きなパウンドだと差し上げにくいわ、という場合もあると思いますがミニパウンドならもっと気軽な贈り物として活躍しますね。

一緒にお付けするのは南仏の地方菓子ナヴェット、ココナツとレモンのサブレ、サレ系のサブレの予定です。(すべて新作。1品をデモで作ります)
箱は以前クリスマスクッキーの時に使用したものと同じシリーズの白い箱で夏らしく爽やかに。
夏の手土産になりそうな1箱にしたいと思います。

最近新たなスタンプも購入したので(まだ届いてませんが)それもラッピングで活躍させたいな!と張り切っています。

■夏の詰め合わせレッスン
■日程
 7/23(土)13:00~17:00、 8/1(月)9:00~12:30

※平日レッスンご希望の方は 7/25以降の日程でご相談ください。ご希望の方は希望の日程と時間帯をご連絡ください。
希望候補が多い方が他の方と調整しやすいのでいくつか日程ご連絡いただけると幸いです。
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6月新作シシリーですが、7月も追加しました。ピスタチオ×レモンのお菓子です!
ザクザクのシュトロイゼル生地に酸味と苦味がきいたレモンのマーマレード、ナッティなピスタチオのケーク生地を重ねた様々な食感と味わいを楽しめる花型のお菓子です。

【新作 シシリー】
■日程 7/22 (金)、8月13日(土)9-13:00

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■ピスタチオとグレープフルーツのタルト
■日程 7月1日(金)13:15~17:00
終了しました。
。サクサクのシュクレ生地にピスタチオのクレームダマンド、グレープフルーツ(ルビー)をたっぷりのせて焼きこんだタルトです。
グレープフルーツのほろ苦い感じとピスタチオ独特な香りが大人っぽいタルトです。

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先日開催したミラベルのタルトレット。
希望者が集まれば追加開催しますのでアナウンスを。
ロレーヌ地方の特産のフルーツミラベルを焼きこんだタルトです。
シナモンとプラリネノワゼット入りのシュクレ生地に、クレームダマンドと小さなミラベルをいれて焼きこみます。
焼いたミラベルは味が濃くなってジューシーに!
仕上げにアプリコットジャムでしあげ、甘みとふくよかさをプラス。


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おまけでフロランタンをデモンストレーションでご紹介。
ミラベルのタルトと同じ生地を土台にして百花蜜を使ったヌガーを伸ばしてキャラメリゼ。
カリッと香ばしい食感とハチミツの香りが楽しめる焼き菓子です。
【ミラベルのタルトレット&フロランタン】
■日程 終了しました

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「ジャンジャンブル」という響きってとても言いやすいしなんだかかわいらしくいいですよね。
フランス語で生姜の意味ですが、初めて知った時には「へ~っ」と思ったものです。
生姜は和のイメージが強いですが、フランスでもよく使われる食材です。
チョコレート掛けしたり、柑橘系と合わせたりすることが多いです。

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今回は生姜のコンフィを手作りし、それをパウンドケーキに入れて焼きます。
きび砂糖やはちみつを入れて、懐かしい甘さのある、でも生姜の清涼感も味わえるパウンドです。
仕上げには生姜のすりおろしを加えた糖衣掛けをして、レモングラスのパウダーで香りと色合いをプラス。

■ケーク・ジャンジャンブル
■日程
終了しました。


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久々のキッシュ登場です。「先生キッシュやりませんか~?」と聞かれることも時々あり、ああ、しばらくそういえば作ってなかったわ!
と気づきました。ちょうどこれからの時期にピッタリの夏野菜のキッシュを今回ご紹介したいと思います。
チーズ風味の香ばしいブリぜ生地に、トマトやズッキーニ、パプリカなどの野菜をたっぷり入れたキッシュです。
いつも作るキッシュよりアパレイユの乳脂肪を低くして夏仕様にしています。お野菜だけだと物足りないので、ベーコンもプラス。


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ブリぜ生地にはアーモンドとチーズを入れているので、普通のキッシュとは一味も二味も違う香ばしさとコク。
この生地だけでも十分美味しいと思います。この生地をマスターするといろんなキッシュに応用がききます。

■夏野菜のキッシュ
■日程
終了しました。
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バスクお菓子旅の連載スタートです

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パナデリアさんで新たなお菓子旅連載スタートしました。
http://www.panaderia.co.jp/fr-sweets/basque01/index.html
前回アルザス、ブルターニュと続きて、今回はついにバスク地方です。まずはバスクについての概要からご紹介。
バスク地方は、海と山どちらの自然にも恵まれていますが、私の中でのイメージは山の方が強いかな。
山に羊が放牧されているこの写真が私にとってのバスクのイメージ。
海側のビアリッツなどは、また全然違う雰囲気です。特にビアリッツはバカンスで人気の地だからかもしれませんが。そんなことも含めていろいろと紹介していきたいと思います。

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バスク、というとお菓子好きがイメージするのはガトーバスクですね。
そのほかにもバスク豚やエスペレット(唐辛子)、オッソイラティーなどもありますね。
地域食豊かな素材や料理を楽しめる土地でもあります。

青山のビストロ ブノワで、開催されている「ジェーム・ラ・フランス」というフランスの地方にスポットをあてた期間限定のメニューがあるのですが、先月は「バスク」がテーマでした。
こちらも出かけてきましたので、また近々レポート予定です。


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菅又シェフ講習会 cotta主催

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先日、cottaさん主催の菅又シェフ講習会に参加してきました。
菅又シェフは昨年用賀にパティスリー「Ryoura リョウラ」をオープンしたばかり。
今月号のカフェスイーツでも大きく取り上げられている注目のパティシエです。

今回の講習会は熱気あふれる満席でのスタート!
やっぱり菅又シェフの人気はすごいですね。
改めて驚きました。

シェフ、久しぶりの講習会ということで「緊張する~!!」とおっしゃってましたが、スタートしてからそんな緊張感もオープンにして笑顔笑顔で、参加している皆さんも心和むような雰囲気でした。


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最初にスタートしたのはマカロン。
マカロンのレシピ本も出されているくらい、マカロンにはこだわりのある菅又シェフ。
今回は抹茶とフランボワーズを組み合わせた一品「マカロン・テヴェール・フランボワーズ」です。

参加者の中には、マカロンを何度もトライしている方などもいるようで、マカロンの仕込みの時には皆さんの集中力がすごかったです。確かにマカロンパリジャンは難しいと思います。特に家庭でつくるとなると仕込みの量は少ないし、オーブンは小さくて熱のムラもありますし。

今回そんな皆さんのことを考えながらの内容で、仕込みは少量で家庭用のハンドミキサーで行いました。
そしてその都度生地の状態や温度をお知らせするシェフ。
マカロンは仕込んでから絞り出すまでの時間(温度)がとても重要とのことで、温度が下がりすぎると絞る際にストレスがかかって目が詰まってしまうそう。

今回はプレーンと抹茶の2種のマカロン生地で、抹茶のガナッシュとフランボワーズのコンフィチュールをサンド。
濃厚な抹茶のガナッシュにフランボワーズの酸味がアクセントになっています。

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そして、生菓子の「バロン」。南仏を思い起こさせるお菓子です。
アーモンド入りのジェノワーズにクレームムースリーヌ、ベリーのジュレ、ナッツやフルーツ入りのムースを重ねます。ムース部分はフランスのお菓子「ヌガーモンテリマール」をイメージし、キャラメリゼしたアーモンドやオレンジやアプリコットのコンフィ、ハチミツを合わせています。

様々な素材の味と香りが混在して一つにまとまったお菓子です。
家庭で作るにはちょっとハードルが高いですが、その分作った時には達成感がありそうですね!

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今回の講習会の中で最も皆さんに親しみがあって作りやすいだろうお菓子が「ロールケーキ」でした。
お店でも人気のロールケーキをアレンジしたバージョンです。

「ロールケーキって難しいですよね」というシェフ。
確かにシンプルな分、食感や味のバランスが難しいお菓子だと思います。


今回教わったロールケーキは別立ての軽い生地に生クリーム、フランボワーズジャム、カスタードクリームを巻き込んだものです。カスタードクリームの仕込み方は菅又シェフ独特の作り方で、なるほど、こういうアプローチもあるんだなぁ。と感じました。
生地にはバターの代わりに太白ごま油を使用。そうすることで冷やしても締まりにくいソフトな生地ができます。
サラダ油でもできるそうですが、やや食感が変わるのだとか。

ふわっと軽やかな生地は世代を問わず好まれる味だと思います。
こちらは是非トライしてみたい!と思える気軽さも嬉しいところ。

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講習会を終えると、たくさんの方がお菓子の撮影と菅又シェフとの記念撮影にずらっと並びました。
一人一人に丁寧にお話しされているシェフ、気さくな人柄が皆さんに愛される理由だと思います。そしてこの笑顔がやっぱりいいですよね!美味しいお菓子はもちろん、この笑顔が周りを幸せにしてくれるのだと思います。
 
■cotta (コッタ)さんのHPはこちら
http://www.cotta.jp/
■コッタさんのブログはこちら 
お菓子研究家のmarimoさんが菅又さんの講習会を詳しくご紹介しています!
http://staffblog.cotta.jp/?p=1961

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6月のお菓子教室

6月のお菓子教室の日程案内です。

最近は暑い日もあるくらいの陽気で、食べたくなるお菓子も爽やかなものだったり軽いものになってきますね。
温度や湿度、そして見える景色によって食べたいお菓子って違うんだなぁ、とすごく感じます。

そんな季節を反映しながらのお菓子作りを目指しつつ、今月もやっていきたいと思います。
参加ご希望、お問い合わせの方はこちらまでご連絡ください。
※印で書いてある日程は現在調整中です。まだ確定していないのですがその日程でご希望の方は一度ご連絡くださいませ。また日程に記載がない日でもお気軽にご相談ください。
、7/3(午前か午後)は現在調整中です。
ご相談、ご希望があればご連絡ください

→お菓子教室の連絡はこちらまで masa@sweet-cafe.jp(下園)
※東京世田谷区で開催です。

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5月に開催した焼き菓子の詰め合わせレッスン。
予定が合わず受講できなかった方もいますので再度登場です。
実習が日向夏のパウンド、デモがローズマリーのサブレです。
レシピでお付けするのが松の実のクロワッサン。5月におつけしていたフィナンシェノワゼットは他のお菓子に代わるかもしれません。
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日向夏の皮と果実を一緒に煮てマーマレードのようなピールを使い生地に練りこみます。
今回は、別立てのパウンド生地なのでふんわり軽い仕上がり。
ほのかにオレンジの風味も加えた爽やかなパウンドケーキです。

【初夏の詰め合わせレッスン】
■日程 6/12(日)午前
※終了しました

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さくらんぼの季節がやってくると思い出すお菓子です。ドイツとフランスの間にある黒い森を表現したお菓子です。
ドイツでは「シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテ」、フランスでは「フォレノワール」という名前で親しまれています。幼いころに読んだお菓子の本でも紹介されていたこの「黒い森のケーキ」。普通のケーキとは違うなんだか秘密めいたダークな雰囲気を感じてとても魅惑的に見えたものです。
そんな思い入れもあってのケーキを、大人になった今現在自分の理想形に作れるようになりとても不思議な気分です。

そういえば、以前毎日新聞でこのお菓子についてドイツとフランスの違いについてコメントしたことがあります。
http://mainichi.jp/articles/20160119/ddf/012/070/002000c

どちらも黒い森をイメージしてチョコレート、そしてそこでとれるというサクランボをメインにしたお菓子ですがドイツ側とフランス側では、お菓子の作り方や構成がちょっと違うことを紹介しました。

私の作るのは、ドイツ側の黒い森。昔ながらのお菓子の雰囲気が大好きであえてドイツ語の「シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテ」として紹介します。

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ココア入りのビスキュイ、キルシュ香る生クリーム、酸味あるグリオットをサンドして組みたてます。
仕上げには今が旬のアメリカンチェリーを飾り、チョコレートを削って黒い森の針葉樹林を表現します。
暑い時期なのでやや脂肪分を抑えた生クリームで、軽めに仕上げます。
キルシュは愛用しているフランスアルザス地方のルゴル社のものを使用。このキルシュはとても上品で華やかな香り。このお菓子には欠かせません!

シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテ】
■日程 6/19(日)、 6/25 (土)両日13:15-17:15

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フランスロレーヌ地方名産のフルーツ「ミラベル」。小さな黄色い梅のようなかわいらしいフルーツです。
以前ロレーヌ地方を旅した時にも、たくさんのミラベルのお菓子を見かけました。アイスやパートドフリュイ、ジャム、ジュースなどありましたが、一番よく見かけたのがタルト。
ミラベルを焼きこんだ素朴なタルトがロレーヌ地方では親しまれているようです。


フェルベールさんに教わったプラリネ入りの香ばしいタルト生地でクレームダマンドとミラベルを焼きこんで自家製アプリコットジャムで仕上げます。
以前は大きなタルト型で作りましたが、今年は、小さな型で小さく焼き上げて仕上げたいと思います。
※ミラベルについてはこちらで詳しく紹介しています。

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これはロレーヌ地方のミラベル博物館で見たポスター。
なんとミラベル祭りのポスターらしく、とってもかわいらしい!!
このときロレーヌ地方を訪れた時にはまだ収穫時期ではなかったのですが、こんなシーンを実際に見てみたいものですね。


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ミラベル博物館では、ミラベルを使ったお菓子やリキュール、ミラベルのはちみつなどが販売されていました。
お菓子はチョコレートやキャンディー、パートドフリュイなど。
私はお菓子好きの勘を働かせ、パートドフリュイを購入。これが大当たりで、とってもミラベルの味が凝縮されて美味しかったのです。こんなお菓子はミラベルの名産地ロレーヌ地方ならではですね。
【ミラベルのタルト】
■日程 満席です。★7月3日午前か午後でご希望の方がいましたらご連絡ください★

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【新作 シシリー】
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今回の新作は、イタリアのシチリア島をイメージしたお菓子。シチリアといえばお菓子好きならこれね、とご存じだと思いますが
「レモン」と「ピスタチオ」の産地として有名です。
この2つの食材を使った焼き菓子(パウンドケーキのようなイメージですが、形は四角ではなく他の型を使用する予定です)を作ります。ピスタチオの濃厚な味わいとレモンの爽やかな香りと酸味を合わせた焼き菓子にしようと思います。

【新作 シシリー】
■日程 6/26(日)9-13:00、6/29(水)9-13:00 、7/1(金 )9-13:00、7/3(日)13:00-17:15、7/22 (金)9-13:00

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ロレーヌ地方特産のフルーツ『ミラベル』

丸くて小さな黄色いフルーツ「ミラベル」。日本ではほとんど見かけませんがフランスではポピュラーなフルーツです。特にフランスのロレーヌ地方特産ということで、2011年の夏ロレーヌ地方を巡った写真と共にミラベルについてご紹介したいと思います。


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今年の夏フランスのロレーヌ地方を訪れました。
ロレーヌ地方はフランス北東部に位置する地域です。
アルザス地方の西隣にあたります。

この地域では「ミラベル」という小さなフルーツの栽培が盛んです。
そのミラベルについて深く知りたいと思い、今回「Maison de la Mirabelle」に行ってきました。

ここでは、ミラベルについての資料やミラベルをつかった製品が揃っています。
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Maison de la Mirabelle入り口近くには、こんな可愛らしい看板が。
ミラベルの実が描かれています。

夏の終わり頃短い期間に出回るフルーツですので、今回はフレッシュのものは見かけなかったのですが、とても小さくて可愛らしいフルーツです。
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まずはマダムにミラベルについての概要を伺いました。

元々ミラベルはは11~12世紀中近東から伝わり、ロレーヌの地に広まったそうです。
フランスロレーヌ地方はミラベルの生産高が世界1位で、70%のシェアをしめます。


ミラベルにもAOC(アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ)があります。
AOCは、フランスでチーズやワインなど農業製品に対する品質を保証するもので、特定の条件を満たす必要があります。

ミラベルの場合それらの条件は3つあります。
「直径が22ミリ以上」、「輝くような黄色」、「十分な糖分を含むこと」です。


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簡単なミラベルの説明を受けた後、モニターを通してミラベルの栽培の様子をみることができました。

ミラベルの木は、パッと見桜の木に似ているようにかんじました。
春は白い花を咲かせます。
きっとそれは美しい光景なのでしょうね。

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花が散り、実が成熟したら、専用の機器で木を揺さぶりながら実を振り落とします。少々強引な感じもしますが、思っている以上に落としても大丈夫なくらいミラベルは丈夫なのかもしれませんね。

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施設内にはリキュールを作る部屋もあります。
ミラベルは短い期間しか出回らないため、旬の時期に収穫したものを様々なものに加工します。

その代表激なものがリキュール。
果実を潰し発酵させたものを、蒸留して作ります。

こちらでは、ミラベル以外にポワール(洋なし)やクエッチ(すももの一種)も作っているそうです。

ロレーヌ地方はアルザス同様フルーツの豊富な土地なのですね。

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こちらでは、ミラベルを加工したたくさんの製品が並びます。
ミラベルのリキュール、そのリキュールをつかったババ、ミラベルの花の蜂蜜、ミラベルの香水など。

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こちらはミラベルをつかったお菓子たち。
パート・ド・フリュイやキャラメル、マドレーヌ、ショコラやキャンディーなど小さなお菓子たちがたくさん揃っています。

これだけミラベルのお菓子が集まっているのを見れる場所はなかなかないので、どれも食べてみたい!という衝動にかられました。

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これは、施設内に飾られていたものです。
どうやらミラベル祭りの告知用のポスターのようですね。
1936年8月30日の日に開催されたそうです。
ちょうどミラベルの収穫時期もそのあたりなのでしょう。

フランスではいろんなお祭りがありますが、その土地の名産物や歴史を現代に伝える素敵な祭事ですね。

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Maison de la Mirabelleでは、いろんなお菓子があり迷ったのですが、ミラベルそのものが味わえるパート・ド・フリュイを購入しました。

ミラベルの果汁をたっぷり使った色合いも美しいパート・ド・フリュイで、甘酸っぱくて少し杏にも似たような風味がしてとても美味しかったです。

旬の美味しさを、こうやって加工することでまた違った形で楽しめることは嬉しいですね。


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そしてロレーヌ地方のパティスリーでは定番のミラベルのタルト。
シュクレ生地やブリぜ生地にたっぷりのミラベルとその上にクランブルを重ねて焼いたシンプルなお菓子です。

この時期、まだミラベルの季節ではなかったのでおそらく缶詰か冷凍物を使っているのだと思いますが、タップリと一面にミラベルが詰まった様子を見ると買わずにはおれません。

少し味わいが淡いですが、穏やかな酸味のさっぱりしたタルトです。
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こちらはミラベルのアイスです。
ロレーヌ地方の都市ナンシーのルレ・デセール会員ティエボー氏のパティスリーで食べた一品。

ミラベルのアイスとはなんともロレーヌらしいです。
何度かフランスを訪れていますが、ミラベルのアイスに出会ったのは初めて!

多分ロレーヌ地方にしかないかも?しれませんね。
初々しい甘酸っぱさがあってとても美味しかったです。


今回は初めてロレーヌ地方を訪れて、日本ではなかなか出会うことのないミラベルについて知ることができ、また実際食べることができとても貴重な機会を得ました。

今の時代、いろんな物や情報が日本にいても手に入りますが、やはり実際にその土地に行ってみないと分からない事や、その土地の空気感があります。

何より、その土地で実際食べてみなくては感じ得ないこともあるな。と改めて感じました。

今回より一層身近にな存在になったミラベル。
日本でもたまにお菓子で見かけることがありますので、気づいたらいろいろと食べてみたいと思います。

※本記事は、私が以前@niftyスイーツ部にて掲載していた記事を転載しました。

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