巴里の空の下 オムレツのにおいは流れる
「巴里の空の下 オムレツのにおいは流れる」最近気になって購入した本です。
フランスの食が好きな方なら読んだことがある方も多いと思います。
私は恥ずかしながらつい最近この本の存在を知りました。
今までどうしてこの本を読んでいなかったんだろう?
というくらい、もっと早く知っていたかった一冊です。
私が生まれるより前、昭和38年初版のエッセイ本です。
著者はシャンソン歌手の石井好子さん。暮らしの手帖(雑誌)に連載したものをまとめた一冊です。
今では、フランスの食材も数多く入手できますし、お店もたくさんあり日本に居ながらにして様々なフレンチを食べる機会がありますが、昭和38年当時は、きっとまだ海外についての情報も少なく、本当に未知の世界だったことと思います。
エッセイの中でワインのことを「ぶどう酒」、小麦粉のことを「メリケン粉」と書いてあったり時代を感じさせる点がいくつもあり、ああこんな時代にこの人はフランスに住んでフランスの食を自分なりの視点で見ていたんだなぁと関心させられます。
食に関するエッセイですが、ところどころで簡単なレシピも紹介しています。
そのレシピは、頭の中に映像化しやすいようなとても親しみやすい表現で、且つ石井さんの食に対する愛情を感じるものです。
ああ、この人本当に食べるのが好きなんだなとわかります。
(ただ単に食べることでなく、自分なりの美味しさを作るポイントがしっかりしている)
主に料理の話ですが、すこしだけお菓子の話も紹介されています。
その中にガレット・デ・ロワの話がありますが、この本の中ではガレット・デ・ロワは中身がなくてフィユタージュだけのお菓子として紹介されています。
何かの本でそういう事を知っていたのですが、実際にフィユタージュだけだったんだなぁ!と再確認できて妙に感動しました。
つい先日知ったのですが、この本私の母も30数年前くらいに読んでいたそう。
その当時の本はもう処分してしまったそうで残念ですが、こうやって何十年たって便利な時代、海外の情報がどんどん入る時代になっても、なお色褪せない素敵な本だと思います。
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