世界パティスリー2009 フランスチームの作品紹介
世界パティスリー2009レポ続きます。
※3月21日(土) 10:45~11:40 フジテレビで
「世界パティスリー2009・世界のパティシエによるスイーツ 」が放送予定です。
前回の日本チーム作品レポートに続きフランスチーム作品の紹介です。
※日本チーム作品についてはこちら
前回と同様作品については、資料などが特にありませんのでわかる範囲で素材などにについて記載しておきますね。
注目のフランスチームは第2位。第3位が発表された時点で、あとはフランスと日本が1,2位になるのは予想できたのですが、いったいどちらだろう・・?という雰囲気の中、フランスが2位という結果になりました。
正直フランスチームは2位をとっても嬉しくない。という表情を浮かべていました。
それは、当然のことだと思います。
自分たちが優勝するぞという意気込みを持ってこの世界パティスリーに挑んでいるんですものね。
ただ、さすがにフランスチームの作品は素晴らしいセンスが光っています。
個人的にも真似してみたい手法やデザインもあり、味覚的には・・食べられないのでもちろんわからないのですが、高得点を出していました。
写真は左からポワルヴェ・ローランさん、イヴ・チュリエスさん(味覚審査員)、アントワーヌ・サントスさん、ブルノー・ルデルフさん、クリストフ・ミシャラクさん(作業審査員)。
選手の3名は、みなさん日本で活躍されているんですよね。
ポワルヴェ・ローランさんさんは青山でお菓子教室「ポワルヴェ・エコールドゥパティスリー青山」、アントワーヌ・サントスさんは東京でパティスリーとお菓子学校「エコール・クリオロ」、
ブルノー・ルデルフさんは製菓学校ル・コルドンブルー神戸校の主任教授をされています。
■皿盛りデザート
フランスチームのデザートが出てきた瞬間に会場から感嘆の声が聞こえてきました。
他チームとは異なりアメ細工立体感がある造りが印象的です。説明はありませんでしたが、見た感じショコラを使ったデザートのようですね。(写真はモニターのものなので、色彩が曇った感じに見えています。)
味覚点1位(360点)※同点でシンガポールも1位
■アントルメ
こちらも構成要素の説明はありませんでした。ただ、土台にパンドジェーヌ(結構厚め、2センチ厚くらいだったかな。)を使っていると後日聞きました。見た感じ「オートンヌ(秋)」と名前がぴったり合いそうな印象でした。
表面のグラサージュにはバニラビーンズが入っていたので、キャラメルのグラサージュかなと想像しました。
側面下部には四角いシュトロイゼル。このシュトロイゼルには金粉がかかっていていました。
飾りは葉の形をしたもの(チュイール生地のような感じ)、グリーンのアメ細工。(この写真ではアメ細工は飾られていません)
味覚点1位(365点)
■ボンボンショコラ 2種類
ボンボンショコラは型抜きと上掛けタイプ1種ずつという規定があります。
<型抜き> 左上ドーム状のチョコ
ブラックベリーの紅茶のガナッシュとブラックベリーのジュレ
<上掛け> 右下四角いチョコ
柚子のガナッシュ、柚子のマーマレード、ヘーゼルナッツのクリスティアン
飾りの花のショコラがとても繊細!
味覚点1位(755点)
特に解説ありませんでした。トヨ型で焼いたような形状で、トヨ型のカーブ状の部分にV字に切り込みを入れ、マーマレードのようなゼリーのような生地を流しいれている(ように見えます。)そこにはシュクレ生地のような薄い生地を敷き、側面には草原らしいショコラの飾りが。
パッケージは明るいイエロー。
お菓子も同じくイエロー。この色から想像して、レモンなどの柑橘系もしくは柚子でしょうか。柚子はボンボンショコラの部門ですでに使っているのでレモンかなぁ・・・?ウィークエンドの変形版のように私は感じました。
味覚点3位(315点)
■プティガトー(3種類)
プティ・ガトーとは小さなお菓子という意味。この部門では種類の異なる3種類のプティガトーを作ります。
その3種類とは「チョコをつかったもの」、「生地をつかったもの」、「グラスを使ったもの」。という規定があります。グラスは規定のサイズの細長いものを使用。
※特に解説はありませんでした。
左は、グラスデザート。鮮やかな赤と深い赤が美しいですね。上にはアメで作った葉。中央に穴があいていてちょうどグラス上部のふちにうまくフィットするようつけられています。葉の上に小さな赤いアメ細工がついていますが、これテントウムシだったかもしれません。(写真では若干確認しずらいのですが。。)
中央はシュー生地を使用したお菓子。表面のグラサージュはキャラメルORモカ?金粉スプレーを吹いています。色あいの雰囲気はアントルメに似ていますね。飾りにチョコで作った花。花の中央はチョコで作ったコーヒービーンズ?円状の黄色のアメ細工を飾っています。ブラウンベースですが金やイエローを使用しているのでシックながら華やか。
右は、ショコラのムース。
底に生地を敷きショコラのムース(ミュール入り?)表面はグラサージュとクリームでデコレーション。上にミュールが1粒。ショコラとミュールのお菓子だろうと思います。
味覚点1位(1210点)
■アメ細工ピエスモンテ(左)
■チョコレートピエスモンテ(右)
完成後、フランスチームのピエスモンテは、2つ並べて調和が取れるように作成されているのに驚きました。
というか、ピエス以外のアントルメやプティガトー、ガトードボワイヤージュなどすべてのお菓子にストーリー性や統一感があるように感じます!
アメ細工には女神?のような女性が鳥とともに飛びだつ様子のパスティヤージュが。チョコ細工にはそれを待ち受けるかのような人物のチョコ細工が(これ女性だと思っていましたが、写真を拡大してみると・・男性か女性かちょっとわからなくなってきました。)
アメ細工には輝きあふれる大輪の花、そしてそのもとには動きのある葉とかわいらしいテントウムシが!
この引きアメで作った花が本当に美しいのです。アメはローランポワルヴェさんが担当していましたが、製作途中から見とれてしまうほど美しいものでした。
■作業審査点
衛生面、時間の厳守、効率性、技術度、チームワーク を評価したもの
2位(2520点)を獲得
総合的に、フランスチームは2位という結果でしたが、日本チームとどのくらいの点差があったのか気になりますよね。僅差だったのか大差だったのか?後日発表があるのかな。
↓
今調べたところ、公式HPに詳しい各国、各部門ごとの特典が公開されていました!
http://ipgp.jp/ja/press.html#07
公式HPによると総合得点は以下の通りでした。こちらを見てみると「芸術点」で日本とフランスに400点というに大きな差が出ていますね。
※芸術点は、アメとチョコのピエスモンテ、プレゼンテーション全体の点数です。
1位 日本 8075点
2位フランス 7770点
3位 アメリカ 7080点
本大会を見に来ていたお客さんはほとんど日本人だったのですが、会場一角にフランチームを応援する方々が。20名くらいいたかな?この応援団がとっても元気で、大きな声援を送っていたのが印象的です。
きっとフランスチームの選手も、この応援を力にして2日間を過ごしたことだと思います。
フランスチームのお菓子、サントスさんのお店で出してくれないかなぁ・・・。なんて思います。
コンテスト用のお菓子は普段お店で作るお菓子よりも手間がかかっていたり原価がかかっていたりするのでしょうが、ぜひ食べてみたいものです。
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