ガレット講習会 サヴァラン
クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワの会長は島田シェフですが、副会長は?といえばオ・グルニエ・ドールの西原シェフです。
西原シェフはいつも穏やかな表情で、お菓子作りのポイントを丁寧に教えて下さいます。
お菓子作りのなぜ?に対してご自身が研究熱心なのだと思います。だから、他の人に教える時にも「どうしてこういう作業をするのか?」「この器具をつかう理由は…」など、事細かに説明して下さいます。
そんな西原シェフが担当したのはサヴァランです。
サヴァランといえば昔から日本でも親しまれているお菓子の1つですがアルコールが効いているために敬遠されやすいお菓子でもありますよね。
私自身もおそらく子供の頃だったら嫌いなお菓子の部類に入っていたかもしれません。いまは大人になって程良くアルコールがきいたお菓子も好きになりました。
最近ではいろんなタイプのサヴァランがあるので、かなり気に留めて見かけたときには食べてみることにしてます。(今日はヴィロンのサヴァランを食べました^^)
サヴァランはもともと「ババ」というお菓子が発展したものです。
フランスロレーヌ地方のスタニオラニス・レクチンスキー公がぱさついたクグロフにお酒をふりかけて食べたらとてもおいしかったことから誕生したのがババです。
ババという名前はスタニオラニス・レクチンスキー公がお気に入りの「千夜一夜物語」の主人公アリババからとったものだとか。
その後ストーレーで修行していた職人がババをヒントにサヴァランを作り出したとのことです。ちなみにサヴァランも人名からとった名前です。(ブリア・サヴァランという美食家)
フランス菓子って結構人の名前に由来するものが多いですよね。タルト・タタンとかマドレーヌとか。
そういった由来を知るのもお菓子を知ることの楽しみですね^^
前置きが長くなりましたが、西原シェフの作るサヴァランは夏向けのタイプ。
ベーシックなサヴァランはラム酒を使いますが、西原シェフは夏にさっぱりと食べてもらいたいイメージでオレンジのお酒を使っていました。
まずは、ブリオッシュ生地を仕込みエンゼル型に絞り込んで発酵させます。
その後しっかりと焼きます。(焼いた生地を最後にさわらせてもらえる機会がありましたが、かなり固い!!)
そしてシロップに漬け込む。とおもいきや、漬け込むというよりは「軽く煮立てる」感覚でシロップを吸わせます。
かなりの弱火で(大体90度くらいを保つ。)30分間煮ます。
沸騰させると生地が崩れてしまうので、ここの火加減は大切です。
その後お酒をふりかけ(今回はソミュールというオレンジのトリプルセックを使用。)ナパージュを塗ります。
飾りは生クリームやオレンジピールなどで仕上げます。
「これはしっかり冷えていた方がおいしいよ」とのことで、試食がでた際にはすぐ食べました。
サヴァラン生地はかなりきめが細かいスポンジの様な生地で、しっかりとシロップを吸っていました。
シロップは糖度が低いのか?かなりさっぱり目に感じました。
オレンジのお酒がとても爽やかで、後味がさっぱりしています。
「なるほど、たしかに夏のサヴァランだわ。」と誰もが思ったでしょうね!
確か、以前カフェスイーツでも西原シェフのサヴァランレシピが紹介されていましたがそれと同じかな?
今度確認してみよう〜。
講習会終了後、西原シェフは色んな方から声をかけれていました。
多くの方に慕われているシェフですが、誰に対しても本当に丁寧に対応していらっしゃいます。その人柄がお菓子にも優しく表れているのでしょうね!
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